法政大学国際高等学校
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11「探究」(inquiry)、「行動」(action)、「振り返り」(reflection)を通じて、思考や自己管理、社会的なコミュニケーション、研究などのためのさまざまなスキルを発達させることを目指しています。DPの学びは、具体的には3つのコア科目(「知の理論」、「創造性・活動・奉仕」、「課題論文」)と6つの教科グループで構成されています。3つのコア科目は、IB教育の哲学を具現化したDPの核であり、全ての学びはこれらの3つのコア科目と強く結びついています。「知識の本質」について考える「知の理論」(TOK:Theory of Knowledge) では、批判的思考(クリティカルシンキング)に取り組みます。具体的な知識そのものでなく、知るプロセスを探究します。「知識の本質」について考え、知識の構築に関する問いを探究します。TOKの目的は、共有された「知識の領域」の間のつながりを重視し、それを「個人的な知識」に結びつけることで、生徒が自分なりのものの見方や、他人との違いを自覚できるよう促していくことにあります。6つの教科グループ6つの教科グループからそれぞれ1科目を選択して学びます。通常、3科目を上級レベル(Higher Level:HL)で、3科目を標準レベル(Standard Level:SL)で履修します。各科目では、多くの課題(コースワーク)が日常的に課されます。各科目の修了時に、IBによる外部評価及び内部評価で学力が評価されます。1. STUDIES IN LANGUAGE AND LITERATURE:言語と文学2. LANGUAGE ACQUISITION:言語の習得3. INDIVIDUALS AND SOCIETIES:個人と社会4. SCIENCES:理科5. MATHEMATICS:数学6. THE ARTS:芸術リサーチスキル・記述力・創造性「課題論文」(EE:Extended Essay) では、関心のあるトピックの個人研究に取り組み、研究成果を、4000語(日本語の場合は8000字)の論文にまとめます。EEでは、履修しているDP科目から1科目を選び、対象とする研究分野を定めます。高いレベルのリサーチスキル、記述力、創造性を育成し、知的発見を促すことを目的としており、自分自身で選択したトピックに関する研究に自立的に取り組む機会となります。自分自身のアイデンティティーを構築「創造性・活動・奉仕」(CAS:Creativity, Activity, Service) は、「IBの使命」や「IBの学習者像」の倫理原則に沿って、自分自身のアイデンティティーを構築することを後押しします。DPの期間を通じて、アカデミックな学習と同時並行で多岐にわたる活動を行います。CASは、芸術などの活動に取り組む「創造性」、健康的なライフスタイルの実践を促す身体的活動としての「活動」、無報酬で自発的な交流活動を行う「奉仕」の3つの要素で構成されています。CASは、DPを構成する他のどの要素よりも、「多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築く」という「IBの使命」に貢献しているといえるかもしれません。IBディプロマ・プログラムとは…

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