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2025.09.12

学校設定科目PBL「グローバル・アントレプレナーシップ」を履修する27名の生徒が、7泊9日の海外研修を実施しました

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2025.09.12

学校設定科目PBL「グローバル・アントレプレナーシップ」を履修する27名の生徒が、7泊9日の海外研修を実施しました

 本校では「地球市民教育」の一環として、主体的に社会課題の解決に取り組む力を育むためのPBL(課題解決型学習)を設置しています。この夏休み期間には、8月28日から9月4日にかけて、学校設定科目「グローバル・アントレプレナーシップ」を履修する3・2年次生27名が、ネパールの首都カトマンズにて、7泊9日の課題解決プロジェクトを認定NPO法人very50様の協力のもとで実践しました。現地では、社会起業家や現地の人びとの協力を得ながら市場調査やヒアリングを行い、社会課題の解決につながるビジネスプランの提案に挑みました。

 今回のプログラムでは、事前に二か月間のトレーニングを重ね、グローバル企業やスタートアップの経験を持つ社会人、大学生メンターから指導を受けた上で現地に臨みました。生徒たちは、単なるボランティア活動や国際交流ではなく、根拠と論理に基づく課題解決の提案を行うプロジェクトに取り組みました。失業率が高い出稼ぎ大国・ネパールならではの深刻な社会課題に、現地の社会起業家たちが全力で取り組む姿に触れることで、生徒たちは「自分も社会の一員として何ができるか」を真剣に考え、少しでも良い提案を作るため自分から行動しようとする変化が見られました。提案後は起業家から感謝の言葉をいただき、生徒たちにとって大きな達成感と成長の実感を得る機会となりました。

 本校が重視する「自由を生き抜く実践知」とは、知識を知識のままにとどめず、社会の中で主体的に活用し、変化の激しい時代をしなやかに生き抜く力を指します。特に、日本を離れて異なる文化や価値観の中で課題解決に挑む経験は、海外研修が単なる見聞にとどまらず、一人ひとりの価値観や行動様式に深い変化をもたらし、未来を切り拓く地球市民としての成長をより大きく後押しする効果があると考えています(※)。

 このPBLでの学びは、9月に開催されるオレンジ祭の「授業展示」として2号館3階で展示予定です。本校では、現地でのカントリーリスクを見極めつつ、今後も主体的な課題解決を学びの中心に据えたPBLをより深め、生徒が自ら世界とかかわる力を育てていきます。

 

(※)この背景となる理論が「変革的旅行経験(TTE: Transformative Travel Experiences)」です。これは、旅行を通じて普段の生活では得られない課題や価値観に出会い、自分の体験を「自分自身の問題」として考えることで、人の見方や行動が大きく変わる経験を意味します。単なる観光や知識の吸収ではなく、異文化や社会課題に触れることで、自分を含む世界への見方が変化し、生き方そのものに変化が起きる深い経験を指しています。

現地で必ず使うことになる知識・スキルを高める事前トレーニングはほぼ皆勤でした

社会課題解決のために現地起業家が開発した商品の販売会を通じて、リアルな市場データを集めます

全員で収集したデータをもとに議論を進め、ビジネスプランを組み上げていきます

ある日の夕食では、ネパールに古くから伝わる音楽を聴きながら、リラックスできる時間をすごしました

最終日に行われた緊張のプレゼン後、現地の起業家から多くの感謝のコメントをいただきました

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